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資産運用


by yume1000
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 世界株安。実に情けない東京。

  5月23日(火) 15,599.20 -258.67(-1.63%)

 昨日午後アジアから始まった株安は、欧州・米国と回って、今日の
 東京で二周目に入った。
 震源はインドという説がある。タイミング的には合致する。
 課税強化という同市場固有の要因もあるが、基本的には米国金融
 引締め長期化懸念を背景に流動性のすくない新興市場からマネーが
 流出し始めたという説である。まさしく、二三日前、ビル・ミラーが
 予想した通りの展開である。

 しかし、その説にはおかしなことがある。
 引締めの最終局面で流動性縮小を心配するのはおかしい。もっと
 初期段階で心配するなら分かるが、既にFed金利が16回連続して
 引上げられ、最後の1回~2回があるかどうかが詮索されている段階
 になって降って沸いたのは、解せない。タイミング的にも論理的にも
 矛盾がある。本気で引締め長期化が心配されているなら、米国長期
 金利は上昇するはずである。しかし、昨日(5/22)には、10-yr金利は
 一時5%割れになった他、引けでも5.04%と低下している。
 
 本当に心配されているのは、住宅市場の陰りなどを理由とする米国
 景気の後退のはずで、景気が後退すれば、金や原油等の商品市況
 も軟化するはずで、インフレ懸念は後退し、金利低下に向かう。 
 今の段階になって流動性など心配する必要などない。
 どうも今回の仕掛けには、無理があるような気がする。

 それに本当に新興国市場からマネーが流出するなら、なるべく
 崩さないように売るはず。今回の売りは、そうではなく売り崩しを狙って
 いる。手仕舞い売りに新規売りを乗せていることは明らか。
 どこかで巻き戻しがくるはずである。

 NYKが踏ん張れなかったことから、今朝からは2周目に入った。
 213/1434。1(薬品)/32。
 Jasdaq-1.65%、Jストック-1.78%、M-3.15%、HC-3.31%
 東証1部での売りが新興市場にも波及した形である。朝方の外人注
 文動向は3610万。売りを仕掛けている連中の追い打ちに加えて、
 市場心理の後退に伴う裁定解消売りが大量に出たことだろう。

 それにしても東京市場は情けない。
 1.引けこそマイナスで終わったが昨日(5/22)のNYKでは、DOW
   が引けに向け一時プラスになるほど買い気が戻ってきている。
 2.投資家の不安心理の大きさを表すVIX (CBOE Volatility Index)
   が大きく減少して投資家心理の回復の兆しが見える。
 3.元凶のはずの長期金利がむしろ低下している。
 4.震源地とされるアジア市場が今朝は、やや落ち着きを取り戻した。
   香港ハンセン指数が0.37%、シンガポール+0.53%、インドが   
   マイナス寄りした後反発し始めていた。

 にも関わらず、東京は反発できない。いつものことながら、
 behind the curbである。出来高からすると年金などは買ったかも
 しれないが、裁定解消売りが根強かったに違いない。
 それにしてももっと自主性をもてないものだろうか?

 これで3/8の量的緩和解除に旦を発した上昇を全て失った。 
 値頃としてはいいところに来たのではないか。大和総研調べでは、
 このレベルであれば予想PERは20倍前後らしく、valuation上は
 東京の割高感はほぼ解消された。ただし、究極の原因である米国
 金融政策の引締め解除が打ち出されるまで、不安定さが残るだろう。

 ETやSBIがしっかりしていた反面、損保ジャパンが業務停止命令が
 下されて大幅安。MUFJも公的資金返済のため新株を6000億円
 売り出す。値決めは6/5-7。普通ならそれまで下げ続ける。
 みずほの下げは全体に引きづられただけで全然心配要らない。

 明日は反発を期待しよう。
by yume1000 | 2006-05-24 01:36